
「上司との1on1、毎回何を話せばいいのかわからず、結局雑談で終わってしまう」という悩みは、多くの20代社会人が抱えています。せっかく上司と向き合って話せる時間があるのに、何を伝えればよいのかが整理できず、予定調整のやり取りだけで終えてしまうことも少なくないようです。
最近では上司と部下の対話を重視する会社が増えており、1on1をキャリア形成の機会として活用できるかどうかで、やりがいの感じ方にも差がつきやすくなっています。
この記事では、転職支援実績を持つ国家資格キャリアコンサルタントが、1on1でキャリアの希望を伝える準備と話し方を解説します。
せっかくの1on1が、予定確認や雑談だけで終わってしまうのには理由があります。まずはその背景を整理しておきましょう。
1on1は本来、部下が主役となって自分の想いやキャリアの希望を伝える場です。しかし、何を話せばよいかが漠然としたままの状態で臨むと、上司からの問いにその場で答えるだけの受け身の時間になりやすくなります。まずは自分の中にある想いを言語化するところから始めてみましょう。
もうひとつの要因が、自分の希望を伝えることへの遠慮です。「まだ早いかも」「具体的でないとダメなのでは」と感じて、言葉にできないままにしている方も多いようです。ただし、希望は完成された計画でなくても伝えて良いものです。次の章で、事前にどんな準備をしておくと伝えやすくなるかを確認していきましょう。
1on1を形式的な雑談で終わらせないためには、当日の前に少しだけ時間をとって頭を整理しておくことが効果的です。
直近の業務で実感したことや、やりがいを感じた場面、逆に詰まったところを簡単に振り返っておくと、自分の傾向や方向性が見えやすくなります。特別なエピソードでなくても構いません。日常の仕事を思い返すだけでも、伝える材料は十分に集まります。
「もっとこういう仕事に関わりたい」「このスキルを伸ばしたい」といった、今時点での漠然とした方向性を言葉にしてみましょう。完璧なキャリアプランでなくて構わないので、今の率直な気持ちをメモしておく程度で十分です。
準備が整ったら、当日の1on1でどのように話せば伝わりやすいかを確認しましょう。
まずは現在の業務で感じていることを簡潔に伝えましょう。「最近の仕事で~な部分に手応えを感じています」のように、具体例から入ると上司もイメージをつかみやすくなります。
次に、今後やってみたい方向性を、断定ではなく仮説として話しましょう。「まだ早いかもしれませんが」と一言添えるだけでも、安心して小さな希望を口にできるようになります。
「そのために何を頑張ればいいでしょうか」と問いかけることで、一方的な報告ではなく対話の形になります。上司からのフィードバックを得られれば、次の行動が明確になります。
話した内容や上司からのフィードバックを簡単にメモしておくと、次回の1on1で進捗を振り返れるようになります。継続して対話することで、小さな希望が次第に具体的なキャリアの方向性へとつながっていきます。
同じ希望でも、言葉の選び方ひとつで上司の受け止め方は変わります。1on1で避けたい言い方と、置き換えたい言い方を整理しておきましょう。
NG例(希望が伝わりにくい言い方)
特にありません、いまのままで大丈夫です
なんとなく今の仕事でいいのか不安で、うまく言えません
どうすればいいか分からないので、指示をもらえますか
OK例(希望が前向きに伝わる言い方)
最近の業務で手応えを感じた部分があり、この方向を伸ばしていきたいです
まだ具体的ではありませんが、将来的に企画寄りの仕事にも関わってみたいです
その目標に近づくために、いま何を優先して頑張ればよいかご相談させてください
最後に、1on1を形式的な場で終わらせないための心構えを確認しておきましょう。
伝え方がうまくいかなかったと失敗を気にする必要はありません。回を重ねることで伝え方は自然に磨かれていくものなので、まずは小さな一歩から始めてみましょう。
もし社内の1on1だけでは自分のキャリアの方向性が見えてこないと感じる場合は、外部のキャリアの専門家に相談して、客観的な視点を得るのもひとつの方法です。社内での対話と並行して、自分の市場価値を知る機会をもつこともキャリアを考える上で役に立ちます。
1on1でキャリア希望を伝えるには、特別なテクニックよりも小さな準備と継続が大切です。
事前に仕事の振り返りと今後やってみたいことを言葉化しておく
希望は断定でなく仮説として話してもよい
「何を頑張ればいいか」と問うことで上司からのフィードバックを引き出せる
回を重ねて小さな希望を具体的な方向性につなげていこう
小さな一歩でも、自分の言葉で伝えてみることから始めてみましょう。
Q. 1on1で伝える希望は具体的でないといけませんか?
断定できていなくて問題ありません。「まだ早いかもしれませんが」と一言添えて仮説として話すだけでも、上司との対話の糸口になります。完璧な言葉を探すより、今の率直な想いを伝えることを優先しましょう。
Q. 上司が忙しくて形式的な1on1になってしまう場合はどうしたらいいですか?
自分から具体的な話題や相談したい事柄を事前に伝えておくと、限られた時間でも内容のある対話になりやすくなります。それでも難しい場合は、人事部門の面談制度や上長の上司への相談も選択肢になります。
Q. 社内でキャリアの方向性が見えないときは転職を考えるべきですか?
必ずしも転職を前提にする必要はありません。まずは社内の1on1や異動制度を活用しつつ、客観的な視点が欲しいときはキャリアの専門家に相談してみると、自分の選択肢を広げられます。
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