この記事を書いた人 - 池田 康希
この記事を書いた人
池田 康希 / Koki Ikeda
国家資格キャリアコンサルタント/転職支援事業責任者
全国約 3万社 の中から
「信頼できるエージェント14社」へ選出
日本最大手通信キャリアでの就業を経てAITAIDに参画。
転職支援サービス『MyStyle転職』の立ち上げを行い、事業推進に加えて自身もキャリアコンサルタントとして累計 1,000名以上 のキャリア支援に従事。
主に「未経験者」や「短期離職経験者」の支援を得意としている。
保有資格
- 国家資格キャリアコンサルタント
- メンタルヘルスマネジメントⅡ種
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この記事でわかること
- ✓残業が多い職場の現状と転職理由の統計データ
- ✓求人票で残業が少ない会社を見分けるNG例・OK例
- ✓残業が少ない会社に転職するための4つのステップ
- ✓転職エージェントを使って残業実態を確認する方法
こんな人に読んでほしい
- ✓毎月の残業が多くて体力・精神的に限界を感じている20〜30代
- ✓「残業なし」求人の実態を見分ける方法を知りたい方
- ✓転職エージェントを活用して残業が少ない求人を探したい方
「今の会社は毎月残業が多くて体力的にきつい」「残業が少ない会社に転職したいが、求人票を見ても本当のことがわからない」。このように感じている20〜30代の方は多くいます。「残業なし」と書かれた求人に応募してみたら、実態はまったく違ったという経験をした方もいるかもしれません。
この記事では、転職支援実績を持つ国家資格キャリアコンサルタントが、残業が多い職場の現状データ、求人票のNG・OK例による見分け方、そして残業が少ない会社に転職するための具体的なステップを解説します。
残業時間の現状と転職理由の実態データ
残業の多さは今、転職理由の上位に浮上しています。データで実態を確認しましょう。
転職理由2位が「残業への不満」に浮上
ある転職理由調査によると、「労働時間に不満(残業が多い・休日出勤がある)」が転職理由の第2位(26.3%)となり、前年比6.0ポイント増と急伸しました。2024年4月に特定業種への時間外労働上限規制が強化される一方で、業務量が減らない現場では負担感が高まっています。残業への不満を転職理由にする方は確実に増加しており、「残業が多くてきつい」と感じているのはあなただけではありません。
日本人の平均残業時間はどのくらい?
ある調査では、ひと月の平均残業時間は20.6時間(前年比-0.4時間)で3年連続の減少傾向にあります。年代別では20代が16.5時間、30代が19.7時間です。一方、厚生労働省の毎月勤労統計調査では一般労働者の所定外労働時間は月13.8時間とより低い数値となっています。この差は調査対象・方法の違いによるもので、実態は企業・職種・部署によって大きく異なります。
求人票のNG例・OK例 残業が少ない会社の見分け方
求人票の書き方には、残業の実態を見分けるヒントが隠れています。
NG例 こんな表現は要注意
残業の少ない会社を探す際に注意すべき求人票の表現を確認しましょう。
NG① 「残業なし(ほぼなし)」という曖昧な記載
「ほぼなし」「ほとんどなし」という表現は主観的で検証できません。月何時間なのかが明記されていない求人は要注意です。
NG② みなし残業制度(固定残業代)の記載
「基本給にみなし残業20時間分含む」という記載は、残業ゼロを意味しません。みなし残業分まで働いても追加支払いがなく、業務量が多ければ実質サービス残業につながります。
NG③ 「仕事とプライベートを両立できます」という定性的な表現のみ
具体的な数字の裏付けがない場合は、実態確認が必要です。
OK例 信頼できる求人票の特徴
OK① 月平均残業時間が具体的な数字で記載されている
「月平均残業時間:8時間」のように数値が明示されている求人は信頼性が高いです。さらに最大残業時間(例:月20時間以内)が記載されていれば安心です。
OK② 有給消化率や定時退社率が公開されている
「有給消化率80%以上」「定時退社率60%以上」といったデータを公開している企業は、労働環境の透明性が高い傾向があります。
OK③ 第三者認定・認証を取得している
「えるぼし認定」「ホワイト500」「くるみん認定」など、国や第三者機関の認証を受けた企業は、労働時間管理への取り組みが評価されています。
残業が少ない会社に転職するステップ
残業が少ない会社への転職を成功させるための4つのステップを解説します。
ステップ1 希望する残業時間の上限を具体的に決める
「残業が少ない会社」と漠然と探していると、応募先が絞れません。「月20時間以内」「月10時間以内」など、自分が許容できる残業時間の上限を数字で決めることが出発点です。「残業なし希望」と「月10時間以内」では候補企業の数が大きく変わるため、優先度を整理したうえで条件を明確にしましょう。
ステップ2 残業実態がわかる複数の情報源を確認する
求人票だけでなく、複数の情報源で残業実態を確認することが重要です。企業の開示情報(有価証券報告書の残業時間開示、就職・転職口コミサイトのレビュー)、転職エージェントからのヒアリング(エージェントは企業の内情を把握していることが多い)、面接・オファー面談での直接質問を組み合わせることで、実態把握の精度が上がります。
ステップ3 転職エージェントに残業時間の上限を明確に伝える
転職エージェントに登録する際、「月◯時間以内」という条件を最初から明示することが重要です。エージェントは求人票に書かれていない残業の実態情報を持っているケースが多く、条件に合う企業を絞り込んで紹介してもらえます。「残業が実際に少ない求人だけ紹介してほしい」と遠慮なく伝えましょう。
ステップ4 内定前に残業実態を必ず確認する
内定承諾前のオファー面談や最終面接で「平均残業時間はどのくらいですか?」「繁忙期の残業時間はどのくらいになりますか?」と直接質問します。この質問を嫌がる企業や曖昧な回答をする企業は、残業実態に問題がある可能性があるため慎重に判断することをおすすめします。
まとめ
残業が少ない会社への転職は、求人票の正しい見方と確認すべきポイントを押さえることで実現できます。
転職理由2位が「残業への不満」(26.3%)で前年比6pt急伸しており、同じ悩みを持つ人は多い
「残業なし(ほぼなし)」「みなし残業制度あり」の表記はNG例として要注意
月平均残業時間が具体的な数字で明示されているか、第三者認証があるかがOKの目安
転職エージェントに月◯時間以内という上限を伝えると、実態に近い求人を紹介してもらえる
内定前のオファー面談で残業時間を直接確認することが最後の安全策
残業が少ない求人を探しているなら、まず転職エージェントに「月◯時間以内」という条件を伝えてみましょう。求人票だけでは見えない社内実態も確認できます。
よくある質問
Q. 求人票に「残業なし」と書いてあっても信じられない場合はどうすればよいですか?
求人票の「残業なし」表記だけでは判断できません。転職エージェントに社内実態の情報をヒアリングする、口コミサイト(OpenWork・転職会議など)で残業時間のレビューを確認する、オファー面談で直接「月の平均残業時間は何時間ですか?」と質問することを組み合わせて確認することをおすすめします。
Q. 残業が少ない業界・職種はありますか?
一般的に残業が少ないとされる業界・職種には、公務員・教育機関のバックオフィス、小売・食品の事務職、製造業の生産管理・品質管理、医療事務などがあります。ただし同じ職種でも企業・部署によって差が大きいため、業界だけで判断せず個別企業の残業実態を確認することが重要です。
Q. 転職エージェントを使うと残業が少ない会社を見つけやすくなりますか?
はい、効果的です。転職エージェントは企業の採用担当者や社員からのヒアリングで、求人票には書かれていない残業の実態情報を持っているケースが多いです。登録時に「月◯時間以内の求人のみ紹介してほしい」と条件を明確に伝えることで、実態に近い求人を絞り込んで紹介してもらえます。
「残業なし」という言葉は転職市場で最もよく使われる表現のひとつですが、実態は企業によって大きく異なります。求人票の数字だけで判断せず、転職エージェントを通じて内部実態をヒアリングし、内定前のオファー面談でも直接残業時間を質問することを私は必ずお勧めしています。転職後に「こんなはずじゃなかった」とならないために、事前確認が鍵です。