最終更新:
2026/8/27 06:54

転職を考え始めたタイミングで、結婚や育児の話も同時に動き出す。20代女性にとって、これは決して珍しいことではありません。だからこそ「どちらを先にすべきか」と迷ってしまいますが、その答えは置かれた状況によって変わります。
大切なのは、一律の正解を探すことではなく、自分の状況ではどのタイミングが有利になるのかを知っておくことです。公的データを見ると、育休を取得して働き続けられる環境は着実に整ってきています。
この記事では、転職支援実績を持つ国家資格キャリアコンサルタントが、転職のタイミングの考え方を、厚生労働省のデータと状況別の比較表を用いて分かりやすく解説します。
「どちらが正解か」という一律の答えはありません。自分が置かれている状況によって、有利になる選択肢は変わってきます。
転職後に安定した期間をつくってから、妊娠・育休を計画できる点が大きなメリットです。入社直後よりも、職場との関係を築いたあとのほうが育休を相談しやすく、職場復帰後のポジションも守られやすい傾向があります。
また、育休取得までに一定の在籍期間を求める企業もあるため、早めに動いておくことで選択肢が広がります。
いまの職場で育休・産休を取得してから転職を考える方法もあります。育休中は給付金を受け取りながら、次のキャリアについてじっくり考える時間を確保できます。
保育所が確定してから本格的に活動できるため、転職後の生活設計も立てやすくなります。
女性のキャリアを取り巻く環境は、少しずつ変わってきています。最新の公的データを確認しておきましょう。
厚生労働省「令和5年度雇用均等基本調査」によると、女性の育児休業取得率は80%台を維持しています。
男性の取得率も令和6年度速報値で40.5%に達しており、育休を前提にしたキャリア設計が、男女ともに現実的になってきています(厚生労働省「令和6年度育児休業取得率調査」より)。
出産前後に働き続けられるかどうかは、雇用形態による差が大きいのが実情です。正規雇用の女性は育休を活用して継続しやすく、非正規雇用の場合は離職につながりやすい傾向があります(厚生労働省「第一子出産前後の妻の継続就業率」より)。
20代のうちに正規雇用で転職しておくことは、産後の選択肢を広げるうえでも意味を持ちます。
ご自身の状況と照らし合わせながら確認してみましょう。
比較項目 | 結婚前の転職 | 結婚後の転職 |
|---|---|---|
面接での配慮 | 家庭事情を聞かれにくい | 配偶者の状況を聞かれる場合がある |
入社後の安定期 | 長く取りやすい | 妊娠のタイミングで短くなる可能性がある |
育休取得までの準備 | 入社後に計画を立てやすい | 短期間での育休相談になりうる |
キャリアプランの描きやすさ | ライフプランを設計しやすい | ライフプランと転職活動が連動する |
比較項目 | 妊娠中・産前の転職活動 | 育休明けの転職活動 |
|---|---|---|
採用市場での受け入れ | 難しいケースが多い | 選考を進めやすい |
保育所の確保 | 未確定なことが多い | 確定後に動けると安心 |
精神的・体力的な余裕 | 負担が大きい | 落ち着いた状態で活動できる |
おすすめの行動 | 情報収集・エージェント相談にとどめる | 本格的な転職活動が可能 |
転職と結婚・育児のタイミングに、唯一の正解はありません。大切なのは、自分の状況に合った選択肢を知っておくことです。
結婚・育休の前後それぞれにメリットと課題がある(比較表参照)
データ上、育休を取得して働き続けられる環境は整いつつある
20代の正規雇用での転職は、産後の選択肢を広げやすい
まずは「今の自分の状況」を整理するところから始めてみましょう。
転職と結婚・育児については、次のような疑問がよく寄せられます。一つずつお答えします。
Q. 妊娠中に転職活動はできますか
できないわけではありませんが、採用市場では難しいケースが多いのが実情です。妊娠中は情報収集やエージェントへの相談にとどめ、育休明けに本格的に動く計画を立てるほうが安心です。
Q. 育休明けすぐに転職先を探せますか
探せます。育休明けで転職に成功した事例は数多くあります。保育所の確保や復帰後の職場状況を見極めてから動くと、条件の交渉もしやすくなります。
Q. 転職先で育休が取れるか不安です
育児・介護休業法の改正により、入社直後でも育休を取得しやすい方向へ見直しが進んでいます。転職活動中に、会社の育休制度や取得率を確認しておきましょう。
Q. いつキャリアエージェントに相談すればいいですか
「転職しようかな」と思い始めた時点で相談するのが、最も効果的です。活動時期の決定、自分の市場価値の把握、育休制度の整った求人の選定など、早い段階でプロの意見を聞くことで選択肢が広がります。
この記事を書いた人
池田 康希 | Koki Ikeda
国家資格キャリアコンサルタント / 転職支援事業責任者
全国3万社の中から、信頼できるエージェント14社に選出
日本最大手通信キャリアでの就業を経てAITAIDに参画。 転職支援サービス『MyStyle転職』の立ち上げを行い、事業推進に加えて自身もキャリアコンサルタントとして累計 1,000名以上 のキャリア支援に従事。 主に「未経験者」や「短期離職経験者」の支援を得意としている。
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