体調不良で退職した後の転職先の選び方 | 次は長く働くための条件とは?

最終更新:

2026/10/22 01:05

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体調不良で退職した後の転職先は、体調を崩したときの働き方を振り返り、次の職場で避けたい条件と必要な配慮を決めてから探すのが基本です。転職活動を始める時期は、体調の回復を優先し、主治医などに相談しながら決めます。

焦って次の仕事を決めると、同じような働き方の職場に入り、また無理を重ねてしまうことがあります。条件を決めてから探すと、長く働ける職場を選びやすくなります。

この記事では、体調不良で退職した後に転職先を選ぶ手順と、面接での伝え方を、国家資格キャリアコンサルタントが解説します。

体調不良で退職した後に転職活動を始める時期

転職活動を始める時期は、人によって違います。焦って始めるより、体調と生活のリズムが整ってから始めるほうが、落ち着いて会社を選べます。転職活動を始めると、応募書類の作成や面接の日程調整など、思った以上に気を使う場面が増えます。準備の負担も考えて、始める時期を決めます。

体調の回復を優先して主治医に相談する

通院している場合は、働き始められる時期や、どのくらいの働き方なら無理がないかを主治医に相談します。相談するときは、希望する働き方や勤務時間、通勤にかかる時間なども伝えると、具体的な意見を聞きやすくなります。自分だけで判断せず、専門家の意見を聞いたうえで、転職活動を始める時期を決めます。

MyStyle転職の支援事例では、入社後のクレーム対応で心身ともに疲れ切って退職した28歳の方に、面談でまず休むことを提案し、急がずに自己分析を始めました。この方は、転職を急かされると思っていたので驚いたし嬉しかったと振り返っています。

生活のリズムが整っているかを確かめる

毎朝決まった時間に起きられるか、日中に外出して過ごせるかなど、働く生活に近いリズムで過ごせているかを確かめます。応募書類の作成や面接の準備も、体調を見ながら少しずつ進めます。面接の日は移動や緊張で疲れやすいため、1日に入れる予定を少なくするなど、無理のない進め方を決めておきます。体調に波がある場合は、調子のよい日と悪い日を記録しておくと、自分に合う働き方を考える材料になります。応募する数も、はじめから多くしすぎず、準備できる範囲で決めます。

体調を崩した働き方を振り返って原因を分ける

次の職場で同じことを繰り返さないために、体調を崩したときの働き方を振り返ります。体調を崩す前の数か月に、どんな仕事をどのくらいの時間していたかを思い出して書き出します。原因を分けておくと、次の職場で何を確かめればいいかがはっきりします。

仕事の量や時間など働き方の条件

残業が多かった、休日が少なかった、夜勤や不規則なシフトがあったなど、働き方の条件が負担になっていなかったかを振り返ります。働き方の条件は、求人票や面接で確かめられることがあります。条件が負担だった場合は、次の職場ではその条件を避けることを優先します。

仕事内容や職場の環境による負担

クレーム対応が続いた、一人で抱え込む仕事だった、相談できる人がいなかったなど、仕事内容や職場の環境が負担になっていた場合もあります。どんな場面が負担だったかを具体的に書き出します。仕事内容や環境による負担は、同じ職種でも会社や部署によって違うことがあります。負担だった場面が分かると、面接で聞くべきことも決まります。

仕事を選んだ理由もあわせて振り返る

支援事例の28歳の方は、在宅でできそう、キラキラしていそうというイメージでSNSマーケティングの求人を選び、入社後にコールセンターに配属されていました。時間をかけて自己分析をし、幼い頃の工作や、自分でパソコンを組み立てていたことなど、共通する好きなことを見つけて、ものづくりの方向で活動しました。そして、既往歴にも理解のある社長と出会い、就職しています。イメージだけで仕事を選んでいた場合は、次は仕事内容を具体的に調べてから選びます。

次の職場で避けたい条件と必要な配慮を決める

振り返った内容をもとに、次の職場の条件を決めます。振り返りで分けた原因ごとに、次の職場で避けたいことと、あると安心できることを考えます。

避けたい条件を具体的に書き出す

「残業が月に何時間まで」「夜勤がない」「一人で担当しない」など、避けたい条件を具体的に書き出します。条件は多くしすぎず、体調を守るために必要なものに絞ります。条件をあいまいなままにすると、求人を比べるときに判断しにくくなります。書き出した条件は、求人を探すときの検索条件や、面接で聞く質問に置き換えておきます。たとえば「夜勤がない」なら、求人票の勤務時間の欄で夜勤の有無を確かめ、書かれていなければ面接で聞きます。

必要な配慮と伝える範囲を決める

通院のために休みが必要か、勤務時間に配慮が必要かなど、働くうえで必要な配慮を整理します。応募先にどこまで伝えるかは、仕事への影響の有無や、必要な配慮の内容を踏まえて決めます。配慮を伝える場合は、「月に1回、平日に通院のための休みが必要です」のように、何がどのくらい必要かを具体的に伝えると、会社も働き方を考えやすくなります。どこまで伝えるか迷う場合は、主治医など専門家にも相談して決めます。

譲れない条件に優先順位をつける

すべての条件を満たす会社は見つかりにくいため、体調を守るために譲れない条件から順に並べます。優先順位が決まっていると、条件の違う求人を比べるときに迷いにくくなります。たとえば「残業が少ない」を最優先にした場合、給与や勤務地の条件は少し広げて探すなど、優先順位に合わせて探し方を変えます。

体調に合う職場かを入社前に確かめる3つの方法

条件が決まったら、応募先がその条件に合うかを入社前に確かめます。求人票、面接、職場見学など、確かめられる場面ごとに聞くことを準備しておくと、入社後のずれを減らせます。

求人票で残業時間と休日を確かめる

月の平均残業時間、年間休日、シフト制かどうかを求人票で確かめます。書かれていない場合は、面接で聞く項目にします。残業時間は、月の平均だけでなく、忙しい時期にどのくらい増えるかも確かめます。シフト制の場合は、夜勤や早番の有無、シフトが決まる時期も見ておきます。年間休日の日数が書かれていても、休日の決まり方が分からない場合は面接で聞きます。

面接で困ったときに相談できる体制を聞く

面接で、困ったときに誰に相談できるか、社内に相談窓口があるかを聞きます。困ったときに相談できる相手が決まっているかは、体調に不安がある場合に長く働けるかどうかの手がかりになります。

労働安全衛生法では、常時50人以上の労働者を使用する事業場ごとに産業医を選任し、労働者の健康管理などを行わせることが定められています。応募先の事業場の規模によっては、産業医などに相談できる体制があるかも確かめます。

職場見学や面接で働く様子を確かめる

職場見学ができる場合は、働いている人の忙しさや、職場の雰囲気を見ます。見学が難しい場合は、面接の場で「一日の仕事の流れを教えてください」と聞き、休憩の取り方や忙しい時間帯を確かめます。試用期間がある場合は、その期間の働き方や、途中で相談できる機会があるかも聞いておきます。見学や面接で感じたことは、その日のうちにメモしておきます。

体調不良で退職した理由を面接で伝えるときの例文

面接で退職理由を聞かれたときは、体調を崩して退職したことを簡潔に伝え、今は働ける状態であることと、次の職場で長く働くための工夫を話します。話す内容は事前に紙に書き出し、声に出して練習しておくと、面接で落ち着いて伝えられます。

回復して働けることを伝える例文

「前職では、業務が重なった時期に体調を崩し、治療に専念するため退職しました。現在は回復し、主治医からも働くことに問題はないと言われています。退職後は生活のリズムを整え、無理のない働き方を考えてきました。これまでの経験を生かし、御社で長く安定して働きたいと考えています。」

体調を崩したことを簡潔に伝え、今は働ける状態であることを主治医の意見とあわせて話しています。退職後に取り組んできたことを添えると、働く準備ができていることが伝わりやすくなります。話す時間は短くまとめ、仕事への意欲の話に時間を使います。

働き方を見直したことを伝える例文

「前職では、クレーム対応が続く中で一人で抱え込み、体調を崩して退職しました。この経験から、困ったときに早めに相談することと、自分に合う仕事を選ぶことの大切さを学びました。自分の得意なことを振り返り、ものづくりに関わる仕事を志望しています。御社の研修で基礎から学び、長く働きたいと考えています。」

体調を崩した経験から学んだことと、次の仕事を選んだ理由をつなげています。前の会社の環境を責めるのではなく、自分が学んだことと今後の工夫を中心に話すと、前向きに受け取ってもらいやすくなります。

まとめ

  • 転職活動を始める時期は、体調の回復を優先して主治医などに相談して決める

  • 体調を崩した働き方を、条件、仕事内容、選んだ理由に分けて振り返る

  • 避けたい条件と必要な配慮を書き出し、優先順位をつける

  • 面接では、簡潔に事実を伝え、今は働ける状態であることと工夫を話す

まずは、前の職場で負担に感じた場面を3つ書き出し、それぞれ働き方の条件か、仕事内容や環境かに分けてみてください。

よくある質問

Q. 退職してから期間が空いても、転職で不利になりませんか。

期間が空いた理由を面接で聞かれることがあります。療養していたことと、今は働ける状態であることを簡潔に伝え、その期間に生活のリズムを整えたことや、仕事選びを考えたことを話します。空白の期間を隠そうとするより、事実を落ち着いて説明することが大切です。

Q. 体調不良で辞めたことは、応募書類に書く必要がありますか。

履歴書の職歴欄では、退職の理由を詳しく書かずに「一身上の都合により退職」と書くこともできます。ただし、面接で理由を聞かれることはあるため、簡潔に説明できるように準備しておきます。書類と面接で説明が食い違わないように注意します。

Q. 短い時間の仕事から始めてもいいですか。

体調に不安がある場合は、勤務時間の短い仕事から始めて、働く生活に体を慣らす方法もあります。正社員を目指す場合も、まずは短い時間で働き、体調を見ながら働く時間を増やしていく道があります。どの働き方が合うかは、主治医にも相談して決めます。

Q. また体調を崩さないか不安で、応募に踏み出せません。

不安を感じるのは自然なことです。避けたい条件と必要な配慮を書き出し、それを満たす求人に絞って応募すると、不安を小さくできます。一人で判断しにくい場合は、主治医や家族、転職の相談先に考えを聞いてもらい、応募する求人を一緒に確かめます。

Q. 前の会社と同じ職種に応募しても大丈夫ですか。

体調を崩した原因が職種そのものではなく、働き方や職場の環境にあった場合は、同じ職種でも条件の違う会社を選ぶことで働ける場合があります。振り返りで分けた原因をもとに、職種を変えるべきか、会社を変えるべきかを考えます。判断に迷う場合は、主治医にも相談します。