
別のエージェント経由で応募を続けたが、不採用が重なった。気づけば履歴書に半年の空白ができていたK.Rさん(25)。投げやりになりかけた最後に、もう一箇所だけ相談してみることにした。そこで始まったのは20回を超える面接練習と、一度落ちた会社への再挑戦だった。
K.Rさん(25歳・男性)
前職を退職 → 空白期間半年 → 第一志望の企業に内定
—— 相談される前は、どんな状況でしたか。
別のエージェント経由で応募を続けていたんですが、不採用が続いて。1社、2社のうちは「そういうこともある」と思えるんです。でも5社を超えたあたりから、だんだん数える気もなくなってきて。ふと気づいたら、退職してから半年たっていました。
—— 半年、というのは重いですね。
重かったです。しかも空白期間が延びるほど、次の面接で不利になるのが分かるんですよね。「この期間は何をされていましたか」と必ず聞かれるので。「早く決めないともっと決まらなくなる」という焦りがあるのに、焦っている状態で受けるからまた落ちる。完全に悪循環でした。
—— 落ち続けている原因は、分かっていたんですか。
まったく分かりませんでした。それが一番きつかったです。不採用の連絡って、理由が書いていないじゃないですか。「慎重に選考した結果」としか書いていない。だから次に何を直せばいいのか分からないまま、また次を受けることになるんです。
そのうち、通知が来ても開かなくなりました。件名で分かるので。経歴が悪いのか。話し方が悪いのか。そもそも需要がないのか。何も分からないので、全部が自分のせいに思えてくるんです。
—— それでも、また相談してみようと思ったのはなぜですか。
正直、投げやりになりかけていました。もうどこでもいいから決めよう、条件は全部捨てようという気持ちになっていて。ただその状態で決めたら、今度は入ってから後悔するだろうなとも思っていて。
それでその前に一度だけ、別の場所で相談してみようと思ったんです。期待していたわけではないです。ダメ元でした。申し込みのフォームも、深夜に埋めました。
—— 実際のサポートはどうでしたか。
とにかく面接練習をやりました。最終的に20回以上です。1回1時間くらいで、多いときは週に2回やっていました。毎回終わったあとにフィードバックをもらって、次までに直す点を決めてまた練習する。その繰り返しでした。
—— 最初の練習では、何を指摘されましたか。
いくつかあったんですが、一番大きかったのは「話が長い」という指摘でした。志望動機を聞かれて、3分くらい喋っていたらしいです。不採用が続いていたぶん、聞かれてもいないことまで説明してなんとか納得してもらおうとしていたんです。自分では丁寧に答えているつもりでしたが、聞く側からすると何を言いたいのか分からない答えになっていたと。
落ちていた理由が、経歴ではなく伝え方の側にあった。それが分かったのは、半年で初めてでした。分かってしまえば直せるので、そこからは練習が苦じゃなくなりました。
—— 空白期間についても、対策されたそうですね。
はい。それまでは、聞かれるたびに言い訳のような答え方をしていました。「いろいろ考えていまして」みたいな。うしろめたさが声に出てしまうというか。面接官からすると、たぶん「本人も気にしているんだな」と伝わっていたと思います。
指導してもらったのは「隠さず短く事実として言う」ということでした。その上で、その期間に何を考えていたかまでをセットで話す。話す順番まで決めました。伝え方を決めてしまえば、そこは怖い質問ではなくなりました。
—— 印象に残っていることはありますか。
一度落ちた会社について、「もう一度挑戦しましょう」と言ってもらえたことです。正直「え、いいんですか」と声が出ました。一度落ちているところに出し直すという発想が、自分にはまったくなかったので。
「あのときと同じK.Rさんが受けるわけじゃないので、出しましょう」
── 一度不採用になった企業について
他のところでは「そこは難しい」と言われていた会社でした。それを練習を重ねた上でもう一度出す。粘り強く付き合ってもらえたからこそ、成立した話だったと思います。
—— 再挑戦の面接は、どうでしたか。
一度目とはまったく違いました。一度目は何を聞かれるかも分からないまま行って、その場で考えながら話していたんです。二度目は聞かれることがだいたい分かっていて、答え方も決まっていました。面接官も同じ方でした。
—— 結果は。
内定をいただきました。第一志望だったので、本当に嬉しかったです。落ちた会社に受かるというのは、自分の中で一番想像していなかった結末でした。
—— この半年を、いまはどう振り返りますか。
無駄だったとは思っていません。ただ練習を先にやっていれば、半年は要らなかったなとは思います。同じ回数落ちるにしても、理由が分かっている落ち方と分からない落ち方は全然違うので。
—— 同じように悩んでいる方へ、何か伝えるとしたら。
不採用が続くと、自分を否定された気持ちになります。僕もそうでした。でも原因が「伝え方」にあることも多いです。そして伝え方は、自分ひとりでは気づけないところにあります。
諦める前に、一度誰かに面接を見てもらってほしいです。それだけで結果が変わることがあります。僕の場合は、20回目でようやく変わりました。
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