「向いている仕事が分からない」まま、ラインに立っていた ── 派遣で働いていた25歳が、営業職を選ぶまで

自分に合う仕事が見つかる!適職診断はこちら▼


派遣として製造ラインで働いていたY.Sさん(25)。正社員になりたい気持ちはあった。ただ自分に何が向いているかが分からず、そこで毎回止まっていた。答えはラインの上ではないところに残っていた。

Y.Sさん(25歳・男性)
派遣(製造ライン) → 営業職(正社員)

派遣で製造ラインに立っていた

—— 相談される前は、どんな状況でしたか。

派遣で、製造ラインの仕事をしていました。作業自体は覚えてしまえば難しくないですし、人間関係も悪くなかったです。1年半くらいいました。黙々とやるのは、そんなに苦じゃないタイプでした。

—— 不満があったわけではない。

日々の不満はなかったです。ただ3か月ごとに更新の面談があるんですよ。そのたびに「次も更新されるだろうか」と考えるのが、地味にきつくて。自分で決められないことが多いんですよね。

「このままでいいのか」が消えなかった

—— 正社員になりたい、という気持ちはいつからありましたか。

ずっとありました。ただ、口に出すほど具体的ではなくて。「このままでいいのかな」という感覚が、ずっと消えなかったという感じです。

いまの状態が5年後も続いている想像はできるんですが、それが自分の望みかというと違う。でもじゃあ何になりたいのかと聞かれると、答えられませんでした。同級生が正社員になった話を聞いたときも、おめでとうとしか言えなくて。

何が向いているか、自分では分からない

—— そこで止まってしまっていたんですね。

そうです。求人を探すにも、まず職種を決めないといけないじゃないですか。でも自分に何が向いているのか分からないので、そこで毎回止まる。製造の経験しかないので、選ぶとしたらまた製造かなと思うんですが、それだと結局いまと同じだよなとも思って。

それで、向いている仕事を一緒に探してくれる場所を探していました。求人を紹介してくれるところではなくて、その前の段階に付き合ってくれるところをという感覚です。

掘り出されたのは、ラインの外での話だった

—— 実際の面談では、何を聞かれましたか。

仕事の話だけじゃなかったのが意外でした。学生時代のこと。アルバイトのこと。休みの日に何をしているか。正直「それ、転職に関係あるんですか」と思いながら答えていました。

そのなかで引っかかったのが、ラインの仕事そのものではなく、その周辺の話をしているときに口数が増えるという指摘でした。新しく入った人に作業を教えるとき。次の工程の人と、どうすればお互い楽になるか話すとき。そのあたりだけ、聞かれてもいないのに5分くらい喋っていたらしいんです。

「作業の話より、人の話をしているときのほうが話が長くなっていますよ」

── 面談で指摘されたこと

自分では、ただの雑談だと思っていた部分でした。人と関わる仕事への適性があると言われたのは、そこからです。

「営業」と言われたときの最初の反応

—— 営業職の提案は、すぐ受け入れられましたか。

いえ、最初は「自分には無理だろう」と思いました。製造から営業って、飛びすぎている感じがして。話すのが得意な人がやる仕事だ、というイメージもありました。

ただ「話すのが上手い人より、相手の話を聞ける人のほうが続きます」と言われて。それならまだ想像できるなと思いました。そこから、営業のなかでもどういうタイプなら合いそうかを細かく見ていきました。

求人を、数で出されなかったこと

—— 求人の紹介はどうでしたか。

数は多くなかったです。最初に出されたのは3件でした。「もっと見せてほしい」と思ったんですが、理由を聞いたら納得しました。軸が決まったばかりのときに数を見ると、また分からなくなるからだと。

実際、そのほうが決めやすかったです。1件ずつ「なぜこれを出したのか」の説明があったので、自分の判断基準がだんだん固まっていく感覚がありました。途中からは、自分でも「これは違うと思います」と言えるようになりました。

正社員になって変わったこと

—— 結果はどうなりましたか。

営業職に転職して、正社員になりました。収入も年間で50万円ほど上がっています。

—— いまの気持ちを教えてください。

派遣の頃にあった、将来への漠然とした不安がなくなりました。更新の時期を気にしなくていい、というだけでも全然違います。いまは後輩の指導も任されていて、ラインにいたころに一番喋っていたのが、まさにそれだったんですよね。あのまま一人で悩んでいたら、営業という選択肢は絶対に出てきませんでした。

最後に ── 向いている仕事が分からない人へ

—— 同じように悩んでいる方へ、何か伝えるとしたら。

「自分に何が向いているか分からない」というのは、考えても出てこない種類の問いだと思います。少なくとも自分はそうでした。自分のことは、自分だけ見えていない部分があるので。

一人で悩むより、手伝ってもらったほうが早いです。まず話してみてください。関係なさそうな話から出てくることもあるので。

関連記事

2026/8/19

「正社員経験がない自分でも、採ってもらえるのか」── 結婚を決めた24歳が、フリーターをやめるまで

正社員として働いた経験が一度もない24歳男性が、結婚を機に「なれます」と言い切られたところから面接練習20回超とキャリア設計を重ね、営業職の正社員内定を得るまでの実例インタビュー。フリーターから正社員への進め方を本人の言葉で紹介します。正社員を目指す方はLINE無料相談もご活用ください。

2026/8/19

「PCができなくても大丈夫です」と言われて ── 接客一筋だった26歳が、土日祝休みの事務職に移るまで

接客業のシフト勤務から事務職を目指したものの「PCができないと無理」と思い込んで止まっていた26歳女性が、担当者と一緒にExcelを覚えながら土日祝休みの事務職へ転職するまでの実例インタビュー。未経験からの進め方を紹介します。事務職を目指す20代はLINE無料相談もご活用ください。

2026/8/19

怖かったのは、次もまた同じ職場を選んでしまうこと ── 入社半年で退職代行を使った22歳が、次の会社を決めるまで

入社半年で退職代行を使って辞めた22歳女性が、条件や年収よりも「安心して働けるか」を軸に会社を選び直し、研修体制のある事務職へ転職して毎朝落ち着いて出社できるようになるまでの実例インタビュー。次の職場の選び方を本人の言葉で紹介します。職場選びが不安な20代はLINE無料相談もご活用ください。

2026/8/19

「いろんな仕事をしたことは、弱みじゃない」── 飲食・不動産・土木を転々とした24歳が、いまの仕事を一番好きになるまで

飲食・不動産・土木と3つの業界を転々とし履歴書に引け目を感じていた24歳男性が、「いろんな仕事をしたことは弱みじゃない」と言われて強みを言語化し、反響営業へ転職して定着するまでの実例インタビュー。職歴の伝え方を紹介します。職歴がバラバラな20代はLINE無料相談もご活用ください。