コールセンターを辞めたい|クレーム対応の経験を生かす次の仕事

最終更新:

2026/9/17 06:56

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コールセンターを辞めたいと感じたら、つらいのが電話でのお客様対応そのものなのか、数字に追われる働き方なのかを分け、クレーム対応で身につけた聞く力や説明する力を生かせる次の仕事を選ぶのが基本です。

クレーム対応が続くと、自分には何も残っていないように感じることがあります。ただ、相手の話を聞き、状況を整理して伝えてきた経験は、ほかの仕事でも使える力です。

この記事では、コールセンターのつらさの分け方と、経験を生かせる次の仕事の選び方を、国家資格キャリアコンサルタントが解説します。

転職したい若手正社員が次の会社に求めること

コールセンターを辞めたいと感じたとき、次の仕事に何を求めるのかを考える手がかりとして、転職を考えている若手が次の会社に何を求めているかを見ておきます。自分の気持ちに近い理由を探すと、次の仕事の条件を言葉にしやすくなります。調査の数字と自分の気持ちを比べてみます。

仕事が合う会社や能力を生かせる会社を求める人も多い

厚生労働省の令和5年若年者雇用実態調査で、今後転職したいと思っている若年正社員の理由(複数回答)を見ると、「賃金の条件がよい会社にかわりたい」が59.9%、「労働時間・休日・休暇の条件がよい会社にかわりたい」が50.0%で高くなっています。あわせて、「仕事が自分に合った会社にかわりたい」が41.9%、「自分の技能・能力が活かせる会社にかわりたい」が33.8%でした。条件だけでなく、仕事の合い方や、自分の力を生かせるかを次の会社に求めている人もいます。

将来性のある会社を求める人は33.1%

同じ調査で、「将来性のある会社にかわりたい」は33.1%でした。今の仕事を続けても経験が積み上がっている実感を持ちにくいと感じている場合は、この理由に近いこともあります。何年か先にどのような仕事ができるようになっていたいかを考えると、次の仕事に求めるものが見えてきます。

数字はコールセンターに限らない若手全体の回答

この調査は、コールセンターで働く人に限った数字ではなく、若年正社員全体の回答です。複数回答のため、一人がいくつもの理由をあげています。自分がコールセンターを辞めたい理由と、次の仕事に求めることを書き出すときの手がかりとして使います。数字を見ながら、自分の理由に近いものに印をつけてみます。

コールセンターを辞めたい理由を電話対応と働き方に分ける

コールセンターのつらさは一つにまとめず、電話でのお客様対応そのものと、働き方や職場の仕組みに分けて考えます。どちらが中心かによって、次に選ぶ仕事が変わります。書き出すときは、つらかった場面だけでなく、苦にならなかった場面もあわせて書いておきます。

クレーム対応で気持ちが疲れている

強い口調で責められる電話が続くと、次の電話を取るのが怖くなることがあります。相手の怒りを自分に向けられたものと感じてしまい、仕事が終わっても気持ちを切り替えられない場合は、怒りを受け止める場面がつらさの中心です。一方で、困りごとが解決してお礼を言われる場面にやりがいを感じるなら、人と話す仕事そのものが合わないとは限りません。

ノルマや対応件数の管理がつらい

一日の対応件数や通話時間、販売件数などの目標が決められ、数字で管理されることが負担になる場合もあります。電話の内容より、数字に追われる働き方がつらいなら、個人の数字の目標がない仕事を選ぶと負担が変わります。どの数字に一番追われていると感じるのかも書き出しておきます。件数や時間の目標がなくても同じようにつらいと感じるかを考えると、数字の管理が原因かどうかを確かめられます。

決まった席で同じ対応を続ける働き方が合わない

決まった席で同じ種類の問い合わせに対応し続ける働き方が、体を動かす仕事や、形に残る仕事と比べて合わないと感じる人もいます。この場合は、電話対応の経験を生かしながら、仕事の進め方が違う職種を考えます。一日の中で、どの時間帯や作業が特につらいのかを振り返ると、合わない部分がはっきりします。

クレーム対応で身につく力を次の仕事の言葉にする

クレーム対応はつらい経験として残りやすい一方で、次の仕事でも使える力が身についています。書き出して、応募先で伝わる言葉に置き換えます。

相手の話を最後まで聞いて整理する力

怒っているお客様の話をさえぎらずに聞き、何に困っているのかを整理してきた経験は、相手の話を聞いて課題をつかむ力として伝えられます。営業やお客様対応の仕事でも、相手の要望を正しくつかむ場面があります。話を聞くときに気をつけてきたことを、具体的な場面とあわせて書き出します。

分かりやすく説明し決まりを守って対応する力

決められた手順やマニュアルに沿って、商品やサービスの内容を分かりやすく説明してきた経験は、正確に伝える力として生かせます。できないことを丁寧に断ってきた場面があれば、相手の気持ちに配慮しながら伝える力にもなります。言い方を工夫して納得してもらえた場面を思い出しておきます。

パソコンを使いながら同時に対応する力

通話しながら顧客情報を検索し、対応の記録を入力してきた経験は、パソコン操作や、複数の作業を同時に進める力として伝えられます。入力の速さや正確さは、事務の仕事でも生かせる経験です。電話の内容を聞きながら要点をまとめて記録してきたことは、会議の記録や報告の作成にもつながる経験です。

当たり前にしてきた工夫も書き出す

お客様を待たせないように保留の前に一言添える、よくある問い合わせの答え方をメモにまとめておくなど、自分で工夫してきたことも書き出します。こうした工夫は、仕事を改善しようとする姿勢として伝えられます。工夫したことで、対応時間が短くなった、お客様に感謝されたといった結果があれば、あわせて書き出します。

コールセンターの経験を生かせる次の仕事の選び方

経験を生かせる仕事は、コールセンターで何がつらく、何ならやりがいを感じたかによって変わります。書き出したつらさの中心に合わせて、次の仕事を選びます。

人と話すのは苦にならないなら対面の仕事

電話でのクレームがつらかっただけで、人と話すことは苦にならないなら、決まったお客様を担当する営業や、店舗での接客などが候補になります。顔を合わせて話せる仕事では、電話だけでは伝わりにくい相手の表情や様子を見ながら対応できます。求人票で、担当するお客様や個人の数字の目標があるかを確かめます。

数字に追われない仕事なら事務や社内の仕事

ノルマや件数管理がつらかった場合は、一般事務や営業事務など、個人の数字の目標がない仕事を探します。パソコン入力や電話の取り次ぎの経験を伝えやすい仕事です。厚生労働省の一般職業紹介状況では、令和8年3月の常用(パートを含む)の有効求人倍率は、一般事務従事者が0.37倍、営業・販売事務従事者が0.97倍で、求人に対して求職者が多いため、応募先を幅広く考えておきます。

焦らず好きなことの共通点から次を選ぶ

MyStyle転職の支援事例では、マーケティングの仕事を希望して入社したものの、コールセンターに配属され、毎日のクレーム対応で心身ともに疲れ切っていた28歳の方が、まず休むことから始め、ゆっくり時間をかけて自己分析をしました。幼いころの工作や、家が建っていく過程を見るのが好きだったこと、自分でパソコンを組み立てることなど、共通する好きなことが見え、その方向で活動して、未経験からエンジニアとして内定を得ています。

コールセンターからの転職理由と経験を伝える例文

面接では、クレーム対応のつらさを中心に話すのではなく、コールセンターで身につけた力と、次の仕事でそれをどう生かしたいかを伝えます。応募先の仕事内容に合わせて、どの力を中心に話すかを選びます。

お客様を支える営業事務を志望するときの例文

「前職ではコールセンターで、商品に関するお問い合わせやご要望への対応を2年間担当しました。お客様のお話を最後まで伺い、状況を整理してから分かりやすくご案内することを心がけ、対応の記録も正確に残してきました。この経験を生かし、営業担当とお客様の間に立ち、正確な事務処理で信頼される営業事務として働きたいと考えています。」

クレーム対応がつらかったことには触れず、話を聞いて整理する力と、記録を正確に残す力を、応募先の仕事につなげています。一日の対応件数など、具体的な数字があれば添えると、経験の中身が伝わりやすくなります。

対面の接客や営業を志望するときの例文

「前職ではコールセンターでお客様対応をしてきましたが、電話だけでは相手の表情が分からず、もっと寄り添った対応をしたいと考えるようになりました。お話を丁寧に伺い、ご要望に合ったご案内につなげてきた経験を生かし、御社の店舗で、お客様と直接向き合いながら長く信頼される接客をしたいと考えています。」

電話対応の経験を否定せず、対面で働きたい理由を前向きな言葉で伝えています。辞めた理由をクレームのつらさだけで話すより、次の仕事でしたいことに重心を置くと、同じ理由でまた辞めるのではないかと心配されにくくなります。対面で働きたい理由は、電話対応で感じたことから自然につながるように話します。

まとめ

  • 転職したい若手正社員の41.9%が仕事が合う会社を、33.8%が能力を生かせる会社を求めている

  • つらさを、クレーム対応、数字の管理、働き方に分ける

  • 話を聞いて整理する力や、分かりやすく説明する力を書き出す

  • つらさの中心に合わせて、対面の仕事や事務など次の仕事を選ぶ

まずは、コールセンターでつらかった場面とやりがいを感じた場面を、それぞれ3つずつ書き出してみてください。

よくある質問

Q. コールセンターの経験は、ほかの仕事で評価されますか。

コールセンターで働いていたこと自体より、そこでどのような力を身につけたかが伝わるかどうかが大切です。話を聞いて整理する力、分かりやすく説明する力、パソコンを使いながら対応する力など、応募先の仕事に近いものを選び、具体的な場面とあわせて話します。

Q. クレーム対応が続いて、人と話す仕事が怖くなりました。

電話で怒りを向けられる場面が続くと、人と話すこと自体が怖く感じることがあります。すぐに人と話す仕事を避けると決めず、少し休んでから、対面で話す仕事や、社内の人とだけ関わる仕事など、関わり方の違う仕事を比べてみます。気持ちの不調が続く場合は、医療機関に相談する方法もあります。

Q. 同じ会社の中で、コールセンター以外の部署に移ることはできますか。

会社によっては、問い合わせの内容が違う部署や、オペレーターを支える役割、事務の部署などに移れる場合があります。辞める前に、社内でどのような仕事があるかを上司に聞いてみると、転職以外の選択肢も見えてきます。

Q. コールセンターでの勤務期間が短いと、面接で不利になりますか。

期間が短いと、辞めた理由を聞かれることはあります。何がつらかったのかと、次の仕事でそれをどう変えたいのかを整理して話せるように準備します。短い期間でも、担当した問い合わせの種類や、工夫して対応したことは経験として伝えられます。

Q. 在宅のコールセンターなら続けられますか。

在宅で働けると通勤の負担は減りますが、電話でのお客様対応やクレーム対応の内容は変わらないことがあります。つらさの中心が働く場所なのか、対応の内容なのかを分けてから、在宅の求人を選ぶかどうかを考えます。