フリーターから正社員になった人はどう動いた?実態を解説

最終更新:

2026/9/15 05:01

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フリーターから正社員になれる人は、思っているより多いかもしれません。労働政策研究・研修機構(JILPT)の調査では、25〜29歳で正社員になろうとしたフリーター経験者の63.6%が、実際に正社員になっていました。

ただし、学歴や、フリーターになった理由によって差があります。自分がどこに当てはまるかを知っておくと、準備の仕方が変わります。

この記事では、調査の数字、学歴や理由による違い、正社員になった人がしていたことを、国家資格キャリアコンサルタントが解説します。

正社員を目指した人の6割以上がなれている

まず、調査の中身と全体の数字を見ます。

どんな調査か

JILPTの「第5回 若者のワークスタイル調査」は、2021年に東京都に住む25〜34歳の若者を対象に行われました。対象者の33.7%が、パート・アルバイトとしての就業、つまりフリーターを経験していました。

報告書自身が、地域を限定しているため「知見の一般化には限界を持つ」としています。地方の状況とは異なる場合がある点は、踏まえておいてください。

なろうとした割合となれた割合

フリーター経験者のうち、正社員になろうとした人と、そのうち実際になれた人の割合は次のとおりです。

年齢

正社員になろうとした割合

うち、なれた割合

25〜29歳

64.6%

63.6%

30〜34歳

70.5%

68.5%

正社員を目指して動いた人の、およそ3人に2人が正社員になっています。動き出せば、道は決して狭くないということです。

NG例(正社員になれるか不安なとき)

  • 自分には無理だと決めつけて動かない

  • 平均の数字だけ見て安心する

OK例(正社員になれるか不安なとき)

  • 自分がどの層に当てはまるかを確かめる

  • 正社員になった人の動き方を参考にする

5年前より、なれる人が増えた

同じ調査は、過去の調査との比較もしています。

25〜29歳の変化

25〜29歳で、正社員になろうとした人のうちなれた割合は、次のように変わっています。

2016年

2021年

男性

61.9%

66.7%

女性

40.8%

61.2%

特に女性は、40.8%から61.2%へと大きく上がっています。男女の差も縮まりました。

背景にあるもの

報告書はこの変化を、「コロナ禍を除いた労働市場の全体としての好転を受けての変化であると考えられる」としています。

人手が足りない状況では、フリーター経験者にも機会が回ってきやすいということです。ただし、景気に左右される面もあるため、動けるときに動くことが大事です。

学歴やフリーターになった理由で差がある

全体の数字だけでなく、差が出るところも見ておきます。

学歴別のなれた割合

正社員になろうとした人のうち、なれた割合を学歴別に見ると次のとおりです(男女計、25〜34歳)。

学歴

なれた割合

高卒

57.4%

専門・短大・高専卒

67.6%

大学・大学院卒

72.8%

中卒・高校中退

48.1%

高等教育中退

61.2%

報告書は、正社員になろうとした割合には学歴による大きな差は見られない一方で、なれた割合は学歴が高いほうが高いとしています。ただし高卒でも半数を超えています。

フリーターになった理由別

同じ調査は、フリーターになった理由で経験者を分けています。正社員になろうとした人のうち、なれた割合は次のとおりです(男女計)。

フリーターになった理由

なれた割合

つきたい仕事のための勉強や準備の期間として

80.5%

やりたいことを探したい、正社員になりたくないなど

66.1%

正社員になれない、家庭の事情などやむなく

62.6%

仕事以外にしたいことがあるため

52.6%

目標のための準備期間としてフリーターを選んだ人は、正社員になれた割合が高くなっています。ただし報告書は、理由別の分析は対象者が少ないことに留意が必要だともしています。

正社員になるためにしていたこと

実際にどう動いたのかです。

報告書に出てくる取り組み

同じ調査は、正社員になるための具体的な取り組みも尋ねています。報告書には、「資格試験を受けた」「アルバイト先で正社員登用に応募した」「正社員になる見込みのある仕事に応募した」「他の会社の正社員に応募した」といった取り組みが挙がっています。

道は一つではありません。今のバイト先で登用を目指す道もあれば、外の会社の正社員に応募する道もあります。

自分に当てはめる

まず、自分がフリーターになった理由を、今の言葉で整理します。そのうえで、今のバイト先に登用の制度があるか、外の求人に応募するかを決めていきます。

一人で判断するのが難しい場合は、転職の相談先に今の状況を伝えて、道を一緒に整理してもらうのも一つの方法です。

伝えるときの例文

ここからは、実際に口に出せる形で見ていきます。

面談で今の状況を伝える例文

「大学を卒業してから、3年間アルバイトを続けています。最初はやりたいことを探すつもりでしたが、今は正社員として長く働きたいと考えています。今のバイト先には登用制度がないので、外の求人を一緒に探していただけますか。」

期間、フリーターになった理由、今の希望、登用の有無を順に伝えます。相談する側も、道を絞りやすくなります。

家族に説明する例文

「フリーターから正社員になった人の割合を国の調査で調べたら、目指した人の3人に2人くらいがなれていました。動かないままだと変わらないので、今月から求人を見始めて、転職の相談先にも行ってみます。」

調べた数字と、次にすることを一緒に伝えます。家族にとっても、応援しやすくなります。

まとめ

  • JILPTの調査では、25〜29歳で正社員を目指した人の63.6%が正社員になっていた

  • 2016年と比べて、特に女性でなれた割合が大きく上がった

  • なれた割合は学歴が高いほど高いが、高卒でも半数を超えている

  • 準備期間としてフリーターを選んだ人は、なれた割合が80.5%と高い

  • 東京都の若者の調査のため、地方とは異なる場合がある

まずは、自分がフリーターになった理由と、今のバイト先に登用制度があるかを確かめてみてください。

よくある質問

Q. フリーターから正社員になれる人はどのくらいいますか。

JILPTの調査では、25〜29歳で正社員になろうとした人の63.6%、30〜34歳の68.5%が正社員になっていました。

Q. 高卒だと難しいですか。

高卒で正社員になろうとした人のうち、なれた割合は57.4%でした。大卒より低いものの、半数を超えています。

Q. 女性は正社員になりにくいですか。

25〜29歳の女性でなれた割合は、2016年の40.8%から2021年は61.2%に上がり、男性との差が縮まっています。

Q. どんな動き方がありますか。

報告書には、資格試験、アルバイト先での正社員登用への応募、他の会社の正社員への応募などが挙がっています。

Q. 地方でも同じ傾向ですか。

東京都の若者を対象にした調査で、報告書も知見の一般化には限界があるとしています。