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住まいと仕事を同時に決めなければならない場合、寮や社宅がある求人を軸に探すと進めやすくなります。入社と同時に住む場所が決まるため、敷金や初期費用を抱えずに動けます。
ただし、寮と一口に言っても、家賃をいくら負担するのかは求人によって違います。無償に近い形だと、その分が給与として課税されることもあります。
この記事では、寮付き求人の探し方、家賃負担の見方、退職するときの注意点までを、国家資格キャリアコンサルタントが解説します。
まず、この選択肢の両面を整理します。
一人暮らしを始めるには、敷金や礼金、仲介手数料、家具などの費用がかかります。寮や社宅がある求人であれば、この部分を大きく抑えられます。
もう一つの利点は、保証人や審査の問題を避けられることがある点です。自分で賃貸の契約を結ぶ場合とは、必要な手続きが違います。
一方で、重いリスクがあります。寮は仕事とセットなため、退職すると退去を求められるのが一般的です。合わないと感じても、すぐには動けないという状態になります。
だからこそ、寮があるかだけで決めないことが大切です。仕事の内容や休日、昇給の仕組みをあわせて見なければ、辞められない状態に自分を置くことになります。
NG例(寮付き求人の選び方)
寮があるという理由だけで決める
家賃の負担額を確かめずに応募する
OK例(寮付き求人の選び方)
仕事の内容と休日をあわせて見る
退職したときの退去の条件を先に確かめる
寮と書かれていても、中身はかなり違います。
寮や社宅は、会社が用意した住まいに住む形です。一方、住宅手当は、自分で借りた部屋の家賃に対して支給されるお金です。
住宅手当の場合、契約も初期費用も自分で背負うことになります。手元にお金がない状態では、この違いは決定的です。同じ福利厚生欄に並んでいても、使えるかどうかが別になります。
寮ありと書かれていても、完全に無償とは限りません。月々の自己負担額が求人票に示されているはずなので、そこを見ましょう。
あわせて確かめたいのが、水道光熱費が含まれるかという点です。含まれない場合、実際の支出は表示された額より大きくなります。
古くからある寮では、相部屋の場合もあります。個室かどうか、風呂や台所が共用かどうかは、住み心地に直結します。
長く続けるつもりであれば、ここは先に確かめておきましょう。写真を見せてもらえるかを聞くだけでも、情報は増えます。
ここは知らない人が多い部分です。
国税庁の説明では、使用人に社宅や寮を貸した場合、受け取っている家賃が「賃貸料相当額の50パーセント以上であれば」給与として課税されないとされています。
逆に、無償で貸与した場合については「賃貸料相当額が給与として課税されます」とされています。つまり、家賃がゼロだからといって、その分が丸々得になるとは限らないということです。
基準になる賃貸料相当額は、建物の固定資産税の課税標準額に0.2パーセントを掛けた額、総床面積をもとに計算した額、敷地の固定資産税の課税標準額に0.22パーセントを掛けた額の合計とされています。
自分で計算する必要はありません。知っておくべきなのは、負担額が極端に低い場合、手取りに影響が出る可能性があるということです。面接で確かめる際の視点になります。
ここからは、実際に口に出せる形で見ていきます。いずれも30秒前後で話せる長さです。
「寮について伺ってもよろしいでしょうか。月々の自己負担額と、水道光熱費が含まれるかを知りたいです。また、個室かどうかと、入居の時期は入社日に合わせられるのかを確認させてください。」
聞くべきは金額だけではありません。入居の時期を確かめないと、入社日までの住まいが決まらないことになります。
「長く続けるつもりでおりますが、念のため確認させてください。退職する場合、寮の退去はいつまでに必要になりますか。あわせて、退去の際の費用負担についても教えていただけますでしょうか。」
聞きにくい質問ですが、ここを確かめずに入ると、あとで動けなくなります。長く続けるつもりだと前置きすれば、不自然にはなりません。
判断の仕方で、入社後の選択肢が変わります。
今すぐ住まいが必要だという事情があると、仕事の内容を見ずに決めてしまいがちです。しかし、辞めると住まいも失うため、合わないときの逃げ場がなくなります。
言い換えるなら、住まいの条件と仕事の条件を並べて見るという進め方になります。
自己負担額が極端に低い場合、賃貸料相当額との差が給与として扱われることがあります。手取りで見たときに、思ったほどの差がない場合があります。
言い換えるなら、家賃の額だけでなく、月給と合わせて手取りで比べることになります。
退職したときにいつまでに出るのかを知らないまま入ると、合わないと感じたときに動けなくなります。
言い換えるなら、入る前に退去の条件を確かめておくという順番になります。
寮付き求人は、引越しの初期費用を抑えられる
辞めると住まいも失うため、仕事の内容をあわせて見る
寮・社宅と住宅手当は、使える場面が別
家賃が賃貸料相当額の50パーセント以上なら給与課税されない
入居の時期と退去の条件を、入る前に確かめておく
住まいを急ぐと、仕事の条件を見ずに決めてしまいがちです。両方を並べて見ていきましょう。
Q. 寮ありと書いてあれば家賃は無料ですか。
限りません。月々の自己負担額が求人票に示されているはずなので、水道光熱費が含まれるかとあわせて見ましょう。
Q. 家賃が安いと税金がかかることがありますか。
国税庁の説明では、受け取っている家賃が賃貸料相当額の50パーセント以上であれば給与課税されないとされています。無償の場合は賃貸料相当額が課税されます。
Q. 辞めたらすぐに出ないといけませんか。
寮は仕事とセットなため、退職すると退去を求められるのが一般的です。期限は会社によって違うため、入る前に確かめましょう。
Q. 住宅手当とは何が違いますか。
住宅手当は、自分で借りた部屋の家賃に対する支給です。契約も初期費用も自分で背負うため、手元にお金がない場合は使いづらくなります。
Q. 入居は入社日に合わせられますか。
会社によって違います。入社日までの住まいが決まらないと困るため、面接の段階で確かめておきましょう。
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