面接で希望年収を聞かれたときの答え方|例文と準備の手順

最終更新:

2026/9/9 08:03

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希望年収を聞かれたら、求人票の提示額を基準に答えるのが基本です。未経験で入る場合、高い額を示して得になることはほとんどありません。

もう一つ大事なのは、企業側には賃金などの労働条件を明示する義務があるという点です。こちらからも確認してよい項目です。

この記事では、答え方の型、準備の手順、そのまま使える例文までを、国家資格キャリアコンサルタントが解説します。

未経験の場合の答え方の型

まず、基本となる形を押さえます。

求人票の額を基準にする

未経験で応募する場合、提示されている額の範囲内で答えるのが基本です。求人票に幅がある場合は、下限に近い額が未経験の入口になります。

幅の上限を希望すると、経験者と同じ扱いを望んでいることになります。入ったあとの期待値も上がるため、自分の首を絞めることになります。

下限だけは伝えておく

一方で、生活が回らない額で入ると、続かなくなります。家賃や固定費から逆算した下限は、把握しておきます。

下限を伝えるのは、わがままではありません。続けられる条件を確かめるということです。伝えないまま入って数か月で辞めるほうが、お互いに損になります。

NG例(希望年収の伝え方)

  • お任せしますとだけ答える

  • 根拠のない高い額を示す

OK例(希望年収の伝え方)

  • 求人票の額を基準として示す

  • 生活上の下限を一言添える

お任せしますだけで終わらせない

ここが、一番多いつまずき方です。

情報がないと判断されない

お任せしますとだけ答えると、相手は判断の材料を得られません。結果として、下限で提示されることになります。

取り分を争うという話ではありません。続けられる額かを確かめておくということです。

希望を言うと落ちるわけではない

希望を伝えると印象が悪くなると思っている方がいます。しかし、提示額の範囲内で根拠を添えて伝えるのであれば、問題にはなりません。

問題になるのは、提示額とかけ離れた額を、理由なしに示す場合です。根拠があるかどうかが、分かれ目になります。

企業側には明示の義務がある

こちらから確認してよい根拠です。

職業安定法5条の3が定めるもの

職業安定法第5条の3第1項は、公共職業安定所や職業紹介事業者、労働者の募集を行う者などは「求職者、募集に応じて労働者になろうとする者又は供給される労働者に対し、その者が従事すべき業務の内容及び賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない」と定めています。

賃金は、明示されるべき項目に含まれています。聞くことが失礼に当たる項目ではありません。

聞き返す形を持っておく

希望を聞かれたときは、こちらからも確認できる場面です。提示額の内訳や、昇給の仕組みを聞くことができます。

自分の希望を伝え、あわせて内訳を聞く。この形にすると、一方的に額を示すだけにはなりません。

求人票から準備する3つの手順

面接の前にやっておくことです。

提示額の幅を見る

最初に、求人票の額を見ます。幅がある場合、未経験で入るなら下限に近い額が基準になります。

この額を覚えておけば、聞かれても慌てません。提示の範囲内で答えるという基準ができます。

固定残業代の有無を確かめる

次に、提示額に固定残業代が含まれているかを見ます。含まれている場合、何時間分かが記載されています。

同じ提示額でも、含む場合と含まない場合では中身が違います。希望を言う前に、ここを見ておきます。

生活の下限を出す

三つ目は、自分の下限を出すことです。家賃、携帯代、食費などを足して、月にいくら必要なのかを出します。

手取りで考えるのがポイントです。額面と手取りは違うため、ここを混同すると入社後に合わなくなります。

そのまま使える例文2つ

ここからは、実際に口に出せる形で見ていきます。いずれも30秒前後で話せる長さです。

提示額に合わせて答える例文

「求人票に記載のあった範囲でお願いできればと考えております。未経験での入社ですので、まずは覚えることを優先したいです。そのうえで、昇給の仕組みを教えていただけますと幸いです。」

提示額に合わせると伝えたうえで、昇給の話につなげます。将来の見通しを聞く形にすると、前向きな印象になります。

下限を添えて答える例文

「提示いただいた範囲でお願いしたいと考えております。ただし現在一人暮らしで、手取りで月○万円を下回ると続けるのが難しい状況です。この前提で問題ないか、確認させていただけますでしょうか。」

下限を伝えるときは、理由をセットにします。一人暮らしという事情があると分かれば、わがままには見えません。

まとめ

  • 未経験での応募なら、求人票の提示額を基準に答える

  • お任せしますだけで終わると、下限で提示される

  • 生活上の下限は、理由を添えて伝えてよい

  • 賃金は、企業側が明示すべき項目に含まれている

  • 提示額に固定残業代が含まれていないかを先に見る

面接の前に、求人票の額と、自分の手取りの下限の2つを出しておきましょう。

よくある質問

Q. 希望年収はいくらと答えればよいですか。

未経験での応募であれば、求人票の提示額の範囲内が基準になります。幅がある場合は下限に近い額が入口です。

Q. お任せしますと答えても良いですか。

相手に判断の材料がないため、下限で提示されることになります。短くても、基準を伝えるほうが確実です。

Q. 希望を言うと落ちませんか。

提示額の範囲内で根拠を添えて伝えるのであれば、問題にはなりません。根拠なしにかけ離れた額を示す場合は別です。

Q. 賃金を聞くのは失礼ですか。

職業安定法5条の3により、賃金や労働時間などの労働条件は明示すべき項目とされています。

Q. 提示額だけ見て判断してよいですか。

固定残業代が含まれているかを見ます。含む場合は何時間分かが記載されており、中身が変わります。