公務員試験や資格試験をあきらめて就職するときはどうすればいい? 空白の説明と進め方を解説

最終更新:

2026/9/15 05:20

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公務員試験や資格試験に向けて、アルバイトをしながら勉強を続けてきた。そこから民間の正社員に切り替えるとき、その期間を「空白」だと感じてしまう方は少なくありません。

でも、目標を決めて取り組んだ期間は、説明できる期間です。何を目指し、どう勉強し、どう区切りをつけたかを整理すれば、面接で話せる材料になります。

この記事では、調査で見る準備期間としてのフリーター、面接での説明の組み立て、勉強を生かせる職種の選び方を、国家資格キャリアコンサルタントが解説します。

勉強していた期間は空白ではない

まず、同じように準備のためにフリーターを選んだ人の状況を見ます。

調査で見る準備期間としてのフリーター

労働政策研究・研修機構(JILPT)の「第5回 若者のワークスタイル調査」は、2021年に東京都に住む25〜34歳の若者を対象に行われました。この調査では、「つきたい仕事のための勉強や準備、修行期間として」フリーターになった人を「ステップアップ型」としています。

このタイプで正社員になろうとした人のうち、実際になれた割合は80.5%で、他のタイプより高くなっていました。ただし、報告書は対象者が少ないことに留意が必要だともしています。

伝わるのは目標と行動

目標を決めて、そのために時間を使ってきたという事実は、話し方次第で「計画を立てて取り組める人」という評価につながります。

逆に、「落ちたので就職します」とだけ言うと、消極的な選択に聞こえてしまいます。同じ事実でも、伝え方で印象は大きく変わります。

NG例(試験勉強の期間の説明)

  • 「落ちたので民間にしました」とだけ話す

  • 勉強していたことを隠して空白にする

OK例(試験勉強の期間の説明)

  • 目指した理由と取り組んだことを話す

  • 勉強で身につけた力を応募先の仕事につなげる

面接での説明の組み立て

順番を決めておくと、落ち着いて話せます。

四つの順番で話す

一つ目は、何をなぜ目指したのかです。二つ目は、どう取り組んできたかです。勉強時間や学んだ科目など、具体的に話せると中身が伝わります。

三つ目は、区切りをつけた理由です。四つ目は、これから民間で何をしたいかです。この順番なら、過去から今へ自然につながります。

受験を続けるかは先に決める

面接では、「また試験を受ける予定はありますか」と聞かれることがあります。長く働いてもらえるかを確かめたい質問です。

応募の前に、受験を完全にやめるのか、資格を仕事と両立して取り続けるのかを決めておきましょう。ここが曖昧だと、答えが揺れてしまいます。

勉強で得たものを仕事の言葉にする

試験に合格していなくても、勉強で身につけたものは残っています。

計画を立てて続ける力

試験日から逆算して勉強の計画を立て、毎日時間を確保してきたなら、それは仕事でも生きる力です。アルバイトと両立していたなら、時間の使い方を工夫してきたことも伝えられます。

「1日○時間を○年間続けた」のように数字で話せると、継続力が具体的に伝わります。

学んだ知識

公務員試験なら、法律や行政、経済などを幅広く学んでいるはずです。簿記や法律系の資格なら、その分野の知識があります。

合格していなくても、学んだ内容は応募先の仕事につながることがあります。途中で取得した資格があれば、忘れずに書き出しておきましょう。

勉強を生かせる職種の選び方

学んだこととの距離で、選び方が変わります。

学んだ分野に近い仕事

公務員試験で法律や行政を学んだなら、総務や法務の事務、行政とのやりとりが多い会社などが候補になります。簿記や会計の資格を目指していたなら、経理の事務といった道があります。

学んだ分野に近い仕事なら、勉強していた期間そのものが志望動機の根拠になります。

切り離して選ぶ場合

学んだ分野とは切り離して、新しい分野に進むのも一つの選択です。その場合は、計画を立てて続ける力のように、分野を問わず生きる力を中心に伝えます。

どちらを選ぶか迷う場合は、転職の相談先に学んできたことを伝えて、生かせそうな求人を一緒に探してもらうのも一つの方法です。

伝えるときの例文

ここからは、実際に口に出せる形で見ていきます。

公務員試験から切り替えた場合の例文

「大学卒業後の2年間、地元の役所で働くことを目指して、アルバイトをしながら公務員試験の勉強を続けていました。毎日5時間の勉強で、法律や行政の知識を身につけました。区切りをつけた今は、その知識を生かせる総務の仕事で、長く働きたいと考えています。」

目指した理由、取り組み、区切り、これからの順に話しています。学んだ知識を応募先の仕事につなげているのがポイントです。

資格試験から切り替えた場合の例文

「税理士を目指して3年間勉強を続け、その間に簿記の資格を取りました。試験は区切りをつけましたが、会計の勉強は好きなので、今後は実務の中で身につけていきたいと考えています。御社の経理の仕事で、学んだ知識を生かしたいです。」

途中で取れた資格を添えて、勉強が実っていることを示しています。学びを仕事で生かしたいという前向きな形で締めています。

まとめ

  • JILPTの調査では、準備期間としてフリーターを選び正社員を目指した人の80.5%が、実際に正社員になっていた

  • 勉強していた期間は、目標と行動を説明できる期間として伝える

  • 面接では、目指した理由、取り組み、区切り、これからの順に話す

  • 受験を続けるかどうかは、応募の前に決めておく

  • 学んだ分野に近い仕事なら、勉強期間そのものが志望動機になる

まずは、勉強していた期間の時間数、学んだ科目、取れた資格を書き出してみてください。

よくある質問

Q. 試験勉強の期間は履歴書に書きますか。

隠すと空白に見えてしまいます。アルバイトの職歴に加えて、面接で勉強していたことを話せるようにしておきましょう。

Q. 合格していない試験のことも話していいですか。

話して構いません。合否よりも、目標を決めてどう取り組んだかを中心に話すのがおすすめです。

Q. 就職後も資格の勉強を続けていいですか。

続けるかどうかは応募前に決め、面接で聞かれたら仕事との関係も含めて答えられるようにしておきましょう。

Q. 公務員試験の勉強は民間で生かせますか。

法律や行政の知識は、総務や法務の事務などで生かせることがあります。計画を立てて続ける力も分野を問わず生きます。

Q. 勉強期間が長くて不安です。

時間数や学んだ科目、取れた資格を書き出し、期間の中身を具体的に話せるようにすると、長さは弱みになりにくくなります。