転職エージェントに支援が難しいと言われたら...相談先を変える判断基準を解説

最終更新:

2026/9/17 07:50

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転職エージェントに「難しい」と言われたときは、すぐにあきらめたり相談先を変えたりする前に、何が難しいのかを担当者に具体的に聞き、その理由と改善の手立てに納得できるかで判断するのが基本です。

「難しい」という言葉には、紹介できる求人がないという意味もあれば、今の書類や面接の準備では選考の通過が難しいという意味もあります。どちらの意味かによって、次にとる行動が変わります。

この記事では、難しいと言われたときに確かめたいことと、相談先を変えるかどうかの判断の仕方を、国家資格キャリアコンサルタントが解説します。

転職の相談先や求人を探す方法は一つではないと知る

1社の転職エージェントに難しいと言われると、転職そのものが難しいように感じてしまうことがあります。相談先や求人を探す方法がどのくらいあるのかを知っておくと、言われた言葉を落ち着いて受け止めやすくなります。

有料職業紹介事業所は3万を超える

厚生労働省の令和6年度職業紹介事業報告書の集計結果(速報)によると、事業報告を提出した有料職業紹介事業所は30,561事業所で、そのうち就職実績のあった事業所は13,946事業所でした。集計には、技術者や管理職員のほか、家政婦(夫)や配ぜん人などの職業への求職申込みも含まれます。同じ報告では、求人者や求職者が複数の職業紹介事業者を利用する場合があることにも触れています。

転職者の求人探しの方法はさまざま

令和2年転職者実態調査で、転職者が今の勤め先に就職するために使った方法(複数回答)を見ると、「求人サイト・求人情報専門誌・新聞・チラシ等」が39.4%、「ハローワーク等の公的機関」が34.3%、「縁故(知人、友人等)」が26.8%、「民間の職業紹介機関」が14.8%でした。25~29歳では、「民間の職業紹介機関」が21.4%、「企業のホームページ」が23.2%です。求人を探す方法は、一つに限られていません。

難しいという言葉は相談先の見立て

担当者が「難しい」と言うときは、その相談先で紹介できる求人や、これまでの選考の結果をもとにした見立てであることがあります。たとえば、面接での見送りが続いた後に言われた「難しい」と、登録してすぐに言われた「難しい」では、根拠が違うことがあります。見立ては参考になりますが、言われた言葉をそのまま自分の限界と受け取らず、何を根拠にした見立てなのかを確かめます。

「難しい」と言われたときに確かめたい3つのこと

「難しい」の中身は、状況によって違います。相談先を変えるかどうかを決める前に、次の3つを確かめます。

紹介できる求人がないのか選考が難しいのか

「難しい」には、希望の条件に合う求人がその相談先にないという意味と、求人はあるものの今の書類や面接の状態では選考の通過が難しいという意味があります。前者なら、別の相談先や探し方を増やすことで状況が変わることがあります。後者なら、相談先を変えても同じ課題が残るため、書類や面接の準備を見直すことが先になります。どちらの意味なのかがはっきりしないまま相談先を変えると、同じ説明を繰り返し受けることにもなりかねません。

何を変えれば可能性が出るのかを聞く

難しい理由が分かったら、何を変えれば可能性が出るのかを聞きます。希望の条件のうちどれを変えれば求人が見つかるのか、書類や面接のどこを直せば選考が進みやすくなるのかを具体的に聞くと、次にやることがはっきりします。変える方法を示してもらえない場合は、その理由も確かめます。聞いた内容は、日付と一緒にメモに残しておくと、あとで見返したり、別の相談先で説明したりするときに役立ちます。

自分の希望のうち譲れない条件を整理する

担当者の話を聞くと、希望の条件をすべて変えなければならないように感じることがあります。聞いた内容を持ち帰り、自分の希望のうち、どうしても譲れない条件と、変えてもよい条件を分けて書き出します。職種は譲れないが勤務地は広げてもよい、年収は少し下がってもよいなど、変えてもよい範囲まで書いておくと、担当者の提案と照らし合わせやすくなります。譲れない条件がはっきりしていると、提案を受け入れるか、別の相談先を探すかを自分で判断しやすくなります。

相談先を変えるかどうか判断するための目安

担当者の見立てに納得できないときは、相談先を変えることも選択肢の一つです。感情だけで決めず、理由と提案の中身を見て、次の目安で考えます。

理由と改善の手立てが具体的なら続ける

難しい理由が具体的で、何をすればよいかの提案がある場合は、同じ相談先で準備を続けることを考えます。たとえば、面接での答え方の課題を指摘され、練習の機会を用意してもらえるなら、課題を直してから応募を再開できます。耳の痛い指摘でも、根拠がはっきりしていれば、自分の準備を見直す材料になります。続けるかどうか迷う場合は、提案された準備に期間を決めて取り組み、状況が変わったかを見て判断します。

理由の説明がないなら別の相談先も使う

難しいと言うだけで理由を説明してもらえない、希望を聞かずに希望と違う求人ばかりを勧められる、といった場合は、別の相談先にも話を聞いてみます。複数の相談先を並行して使い、見立てを比べると、どの意見が自分の状況に合っているかを判断しやすくなります。別の相談先では、前の相談先と同じ見立てになるのか、違う見立てになるのかを確かめます。今の相談先をやめるかどうかは、比べてから決めても遅くありません。

担当者との相性なら担当の変更を相談する

相談先の求人には満足していても、担当者との話が合わない場合は、同じ会社の中で担当者を変えてもらえるかを相談する方法もあります。担当者の変更を受け付けているかどうかは会社によって違うため、問い合わせ窓口などで確かめます。変更を頼むときは、担当者を責めるのではなく、どのような進め方を希望しているのかを伝えます。担当者を変えても合わないと感じる場合は、別の相談先を使うことも考えます。

難しいと言われた理由を担当者に聞くときの例文

理由を聞くときは、責める言い方ではなく、次に何をすればよいかを知りたいという姿勢で伝えます。電話や面談で聞きにくい場合は、メールやチャットで聞いても構いません。

難しい理由と改善点を聞くときの例文

「先日、○○の求人は難しいとお話がありましたが、理由を詳しく教えていただけますか。紹介できる求人が少ないということなのか、私の経験や面接での受け答えに課題があるということなのかを知りたいと考えています。直せる点があれば、次の応募までに準備したいので、具体的に教えていただけると助かります。」

「難しい」の中身を、求人の有無と自分の課題の2つに分けて聞いているため、担当者も答える内容を絞りやすくなります。直す意欲を伝えることで、改善点を話し合うきっかけにもなります。答えが抽象的だった場合は、「たとえばどの質問の答え方ですか」のように、もう一歩具体的に聞き返します。

別の相談先で前の相談の内容を伝える例文

「以前、別の転職エージェントで、希望している事務職は経験がないため難しいと言われました。そのときは、面接での受け答えがまとまっていないという指摘も受けています。事務職をあきらめる前に、応募できる求人があるかと、面接の準備で何を直せばよいかを相談したいと考えています。」

前の相談先で言われたことを隠さずに伝えると、新しい担当者も状況をつかみやすくなります。前の担当者の悪口にならないよう、言われた内容を事実として伝えます。新しい担当者には、求人の紹介を増やしてほしいのか、面接の準備を手伝ってほしいのかなど、自分がどのような支援を求めているのかもあわせて伝えます。

相談先を変えても同じ結果にしないための準備

相談先を変えるだけで、状況がすべて変わるとは限りません。前の相談先で言われたことのうち、自分で直せる点に取り組むと、次の相談先での活動につなげやすくなります。

見送りが続いた理由を自分でも振り返る

書類で見送りが続いたのか、面接で見送りが続いたのかによって、直す点は違います。応募した企業と、どの段階で見送りになったのかを一覧にすると、自分の課題がどこにあるのかが見えてきます。書類で見送りが続く場合は職務経歴書の書き方を、面接で見送りが続く場合は受け答えを見直すなど、段階に合わせて取り組みます。一覧は、新しい相談先に状況を説明するときにも使えます。

伝え方の課題は練習を重ねて直す

MyStyle転職の支援事例では、大学卒業後に契約社員として2年働き、期間満了で離職した25歳の方が、1年ほど活動しても見送りが続き、ほかのエージェントからも支援を続けてもらえなくなっていました。やる気はあるものの、質問と回答がずれる、回答が長すぎたり短すぎたりするという課題がありました。自分の話し言葉で原稿を作って直すことを繰り返し、面接練習は20回を超えました。そのうえで、ほかのエージェントで難しいと言われ、一度面接に落ちた企業に再び応募し、第一志望の内定を得ています。

叶えたい条件はすぐに手放さない

難しいと言われると、希望の条件をすべて下げなければならないと考えてしまうことがあります。ただ、課題が伝え方や準備にある場合は、条件を下げる前に直せることがあります。条件を変えるかどうかは、課題に取り組んだうえで、応募の結果を見てから決めても遅くありません。課題に取り組んでも状況が変わらない場合は、そのときに担当者と一緒に条件を見直します。

まとめ

  • 令和6年度に事業報告を提出した有料職業紹介事業所は30,561事業所で、相談先や求人の探し方は一つではない

  • 「難しい」が、求人がないという意味か、選考の通過が難しいという意味かを確かめる

  • 理由と改善の手立てが具体的なら続け、説明がなければ別の相談先も使って見立てを比べる

  • 相談先を変えても、見送りの理由を振り返り、伝え方の課題は練習で直す

まずは、担当者に「難しい」と言われた理由を、求人の有無と選考の課題に分けて聞いてみてください。

よくある質問

Q. 転職エージェントに複数登録してもいいですか。

複数の相談先を並行して使うことはできます。相談先が増えると、面談や求人の連絡も増えるため、無理なく対応できる数にとどめます。同じ企業に別々の相談先から応募することがないよう、どこから応募したかは自分でも管理しておきます。

Q. 難しいと言われた企業に、別のエージェントから応募できますか。

応募を受け付けるかどうかは企業によって違います。前回の応募から間もない場合や、同じ求人に応募する場合は、受け付けてもらえないこともあります。新しい担当者に前回の応募の時期と結果を伝え、応募できるかを確かめてもらいます。

Q. 求人を紹介できないと言われました。転職はもう無理ですか。

紹介できる求人がないと言われても、転職そのものができないと決まったわけではありません。自分でも求人サイトなどで希望の条件に合う求人を検索し、どのくらいの件数があるかを見てみます。件数を見ると、条件の見直しが必要かどうかを自分で判断する材料になります。

Q. 担当者に難しいと言われて、やる気がなくなりました。

期待していた分、落ち込むのは自然なことです。気持ちが落ち着くまでは、無理に応募を続けず、休む時間を取ります。気持ちが戻ってきたら、言われた内容を紙に書き出し、自分で直せることと、相談先を変えれば変わる可能性があることに分けて考えます。

Q. 未経験の職種は難しいと言われました。あきらめるべきですか。

未経験の職種に応募できる求人があるかどうかは、職種や地域、時期によって違います。担当者に、未経験から応募できる求人がどのくらいあるかと、経験のない分を何で補えばよいかを聞きます。未経験可の求人を扱う相談先に話を聞くのも一つの方法です。